2014年01月26日

『昭和不老不死伝説バンパイア・近未来不老不死伝説バンパイア』  徳弘正也

昭和不老不死伝説 バンパイア 1 (ジャンプ・コミックスデラックス) [コミック] / 徳弘 正也 (著); 集英社 (刊) 近未来不老不死伝説バンパイア 1 (ジャンプコミックスデラックス) [コミック] / 徳弘 正也 (著); 集英社 (刊)

久しぶりに『EDEN』という漫画を読んだら、
虚無や無常、人間の儚い命の育みを「楽園「というタイトルで綴っていることに
人間の賛歌は幸せなことだけじゃ実感できず、不幸な出来事でこそ実感できるんじゃないかと
メランコリーな気分になったしまった。
そういえば、前に読んだのは震災前だった。
自分のブログでの『EDEN』の記事の日付をみると2009年だ。
いきなり冒頭でそれでも世界は終わらないなどとポエミーなこと
書いているなぁと思ったら、漫画の編集さんが考えたアオリの一文だったが
今となっては、まさにそれでも世界は終わらないわけで。
もうちょっとこの憂鬱な気持ちを引き出してみたいと漫画を探していると
昔一度だけ読んだ『バンパイア』があった。

作者の徳弘正也さんの印象というと、小学校のころは『ジャングルの王者ターちゃん』
高校のころは『狂四郎2030』だったりする。
おげれつな作風は、まったく変りなく、
その中心にあるのはドシリアスな世界観というところもまったくお変わりない。

物語は不老不死の女性バンパイアが少年と出会い、
バンパイアを付け狙う相手から逃げ、あるいは戦う物語だ。
バンパイアといってもいわゆる吸血鬼要素は皆無で
不老不死性がクローズアップされた物語で
漫画を漫画で例えるのも変な話だけど
高橋留美子さんの『人魚シリーズ』や
手塚治虫さんの『火の鳥』も八百比丘尼の話が近いと思う。

女性の名前が「マリア」ということでキリスト教の聖母的要素もあり、
「マリア」が不老不死なことから政治的なシンボルに祭り上げられたりして
物語はだんだん政治色を強めていき、日本の現状を皮肉るような内容でもあり
信仰に関する黒い部分もさらけ出す内容になっている。
ターちゃん、狂四郎、さらには個人的には印象深い作者の過去作の
『水のともだちカッパーマン』とこれまでの作品を総括するかのような
言ってしまえば集大成のような印象を受けた。

昭和・近未来と5巻ずつの計10巻でまとめられたが、
なんだか最後のほうは救いがあるのか無いのか
よくわからなくなかったけど人間の欲も誠実さも清濁併せこんだ
密度のある話だったと思った。

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2014年01月15日

『ハンザスカイ 全13巻』 佐渡川準

ハンザスカイ 1 (少年チャンピオン・コミックス) ハンザスカイ

久しぶりに漫画を購入するも、以前買っていたという罠…
一緒に買った小説もハードカバーを買っていたという罠…
そんなわけで記録をしかりしようとブログを書こうにも
パソコンがフリーズしてデータが消えるという罠…
自分の脳みそにはケチはつけまいが、
せめて機械にはちゃんとしてて欲しいわけです。

それにしても漫画はいい。頭からっぽにして楽しめる。
もちろん頭を使って読むのも、楽しみかたの一つだけど
この『ハンザスカイ』は何も考えなくてもすらすら読めて
それでいて読み終えると、空手道と思わずにやけてしまうような
熱い熱い青春の空手道部物語だ。

最強と呼ばれた元不良の半座龍之介は、
高校生活を機に真面目な青春を築こうとするも
不良にからまれあっという間に正体がバレクラスで孤立してしまう。
そんな中であった正義感の強い藤木穂波という少女に出会うも
クソ女と読んでしまい、ブッ飛ばされ。弱いとまで言われてしまう。
そこで強くなるため、少女の強さの源の空手を始めるという
王道のボーイミーツガールであり、
最後まで真っすぐ横道にそれず熱量を感じた作品だった。

ボーイミーツガールで始まるも、熱い空手の魅力と
作者も言っていたが選手個々のモチベーションや
その元となる背景など、その瞬間瞬間を熱く感じられた。
いわゆる、空手版の『スラムダンク』

漫画で空手というと実践は空手、ケンカ空手みたいな
派手な殴りあいのように血が吹き荒れるという作品が多いけど
スポーツとして武道としての礼節がきっちりしていて
殴り合いとしての血が騒ぐ熱さでなく、
スポーツとしてのすがすがしい熱さが魅力的だった。
だからタイトルもスカイが付いたんだと思う。
「空へ」ってすがすがしい気持ちがないと出ない言葉だから。
『ハンザスカイ』思えばタイトルに惹かれたんだろうな自分は。

読み終えてwikiで情報を見たら作者は亡くなっていた。
最近は漫画化の死亡記事をよく見るようになってしまい、
悲しい一方、漫画という世界の歴史が長く繋がってきているのだとも感じた。
最近だと、やなせたかしさんや土田世紀さんの死はショックだった。
いまさらながらご冥福をお祈りいたします。






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2013年02月18日

『エイト 1巻』 楠みちはる

エイト(1) (ヤンマガKCスペシャル) [コミック] / 楠 みちはる (著); 講談社 (刊) エイト(1)

久しぶりに本屋の漫画新刊コーナーを見てみたら、楠みちはるの新刊が出ていた。
『湾岸ミッドナイト』ではなく新連載物。いつ終わったんだろう湾岸は。
音楽物での連載だなんて、とうとう車物でなくなったんだなと何気なく通り過ぎたけど
書店内をふらふらしてるうちに、気になって気になってついつい買ってしまった。

内容は高ジャズミュージシャンだった祖父に育てられたエイトが、
中学時代の同級生と再会し、彼のバンドで参加していくいう高校生のドラマ。
エイトと、その同級生だったギタリストのニーナが主役のようだ。

エイトは、人前でギターを演奏したことがないということから、
バンドに参加していき、音を合わせるという点とか
音楽の初期衝動的なアプローチが、新鮮で面白い。
他にも個人的に興味が沸くのが、そのバンドのボーカルが
60・70年代のUKロックマニアというところ。ストーンズ好きの。
そんなやつ、自分の10年前の高校生の頃だっていなかったけど、
今は古いロックもパソコンで一発で見られるので、
そういうのもアリかなとも思う。


はっきりいって、売れる漫画じゃないかなと思う。
僕は親父が持っていた『シャコタン☆ブギ』や『湾岸ミッドナイト』を
読んで育ったので興味が沸いて買ってしまったが、どの層が買うんだろう。
だけども、この漫画すごい好きだ。
そして僕の好きなのって、大体売れないのだ。
だいたい僕の好きなのって最近気づいたのだけど、
作り手が好きで好きでたまらないって気持ちを押し出したものばかりで、
あんまり相手側のことを考えていなかったり、
古すぎて、現代に対応していなかったりしてるものばかり。
ちなみに僕も高校の頃ストーンズを友人に勧めたことがある。
絶対カッコイイから、聞けば好きになってもらえると思ったけど
現実は、そんなわけにはいかなかったりもする。
なんか書いててカッコつけてる気がする自分。

漫画の中でUK好きのボーカルが語っている。

オレはノスタルジーで
古いUKロックが好きとゆーわけじゃないのよ
60年代後半から70年代のロックが
楽曲として一番カッコイイと思ってるんだよ
以下略
知ったときがオレにとって新曲であり
今の楽曲よりそっちの方が
カッコイイと思っている。


その通りなんだよな。そしてそう思っている人たちが少なからずいるから
まだ、新しいジャンルのものを見たり、聞いたり、読んだりしている。
でも、現在進行形で売れている方が正しいんだろう。
音楽のジャンルでいえば、売れている人って
意外と古いミュージックを聴いているし、大ファンとか言ってるのに
そこから一見かけはなれているような音楽をやっている。
でもよく聞いてみると、細かいところに自分の大好きだった
ルーツ音楽的な要素が入っていて、そこを上手く大衆向けに
いわゆるポップに昇華させていたりする。
そこを削っていくと、本当に作り手の好きなところが見える気がする。
よく最近の曲なんてと小言を言いたげな音楽好きがいるけど、
いやいや、そうじゃないんだと思えるようになった。

誰か忘れてしまったけど、比較的若いバンドの人がいっていた、
古いロックだったか、誰かを指してか定かではないんだけど
そういった音楽を聴いていた人と、自分は似ているので、
自分が作った曲は気に入ってもらえると思う。
みたいなことを言っていた。
特定なものを好きでいた人同士って、そういうところはあると思う。
きっと、この漫画は作者そういう漫画を描いているのだと思う。
自分とよく似た音楽好きに、何より自分自身に。
この漫画が売れてくれると、面白いなぁ。
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2009年02月06日

『EDEN ―It' s an Endless World』 遠藤浩輝

EDEN 1―It’s an Endless World (1) (アフタヌーンKC) EDEN 18―It’s an Endless World (18) (アフタヌーンKC)

それでも世界は終わらない―

人間は罪深い存在なのか。
世界は残酷なのか。
だとしたら、僕らの楽園はどこにあるのか。
ただ一つわかっていることは、例え僕が死んでも世界は続いていく。

そのような生きることへの禅問答みたいなことをした時期が、
誰しもあるんじゃないだろうか。
「EDEN」は、言ってしまえばまさにそのような、
とても青臭い思いを抱いていたあの頃。
そう、いつの間にか忘れ去ることになる時代への、
追悼であり、オマージュであり、パロディであり、インスパイアでトリビュート。
そして、あの頃へのレクイエムであり、
そこから未来へ向かって、弱弱しくも一歩を踏み出す道標のような作品だった。
その先に希望が無くても、生きているのだから。
作者も言っているが、内容はまさにエヴァンゲリオンを彷彿させる。
人が溶け合うかのように、吸収される
コロイドという存在には、あの赤い海を。
特に、最終回での、え?コレで終わりなところまでも。
結局のところ作者の感情が、作品からさえこぼれ落ちているようだ。
たぶん、最初思い描いていた方向へは進んだのだろうが、
あらゆるところが抜けてしまい、消化不良。
エンターテイメントではなく、自分の為の物語といったところか。
だけど、共感してしまう面がちょこちょこ出て来るだけに、
最後まで付き合ってしまった。

様々な社会問題を含ませながら、神話、宗教、科学と
多くの事例を展開されるこの物語は、
主人公の少年の成長譚であり、転落であり、
目まぐるしく語り部の変わることで、
多くに散らばってしまったカケラを眺めているようだった。
主要と思われる人物も、次々に残酷にも死んでしまいうという
無駄な死を眺めながら、世界を作った神様の気持ちを考える。
神様は気が狂いながらも、私達を愛しているんだから
漫画の中にあったこの言葉が鮮明に浮かぶ。

第1話で小さな島で育った主人公の少年エノアは、やがて大人に変わる。
2話からは、その少年の子供エリヤが主役を引き継いでいく。
だけど、エリヤはやがて壊れてしまう。
様々な世界の残酷さを目の辺りにして。

そして話は再び、エノアに移って行く。
彼は1話で語った。罪を背負うのは僕の役目だからと。
上の左の画像は1巻の表紙だが、
それはエノアとやがてエリヤの母となるハナの幼い頃になっている。
中央の機械は、ケルビムというエノアが子供の頃から付き添ったロボット。
ちなみにこのケルビムは、後にエリヤへと引き継がれる。
最終巻の18巻では、大人になったエノアと、子供のままのハナの姿。
そし中央には、やはりケルビムが。
エノアから始まった物語は、エリヤへと移り、
そしてまたエノアによって幕を閉じられる。
物語の最初の舞台だった島へと、エノアとハナは還っていく。
下の世代のものは、上の世代が築いていったものを、
どうあれども背負って生きていかなければいけないが、
それを清算すべきは、やはり上の世代だったんだろう。
ハッピーエンドにはほど遠く、楽園も遥か彼方。
人の思いは届かない。神様は相変わらず狂っている。
どうあれども、世界はそれでも終わらない。



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2007年07月18日

『Over Drive』 安田剛士

オーバードライヴ (1) (講談社コミックス―SHONEN MAGAZINE COMICS (3581巻))

はっきり言って、この漫画は苦手だ。
絵も、キャラクターも、自転車という題材も
嫌いじゃないし、むしろ好きな部類なのだけど、
ものすごく、胸をしめつけられるような気がして、読んでて苦しい。
序盤こそ、そうでもなかったけど、徐々に重たくなってきて
ますます、そんな風に感じた。

たぶん僕が大学4年で、完全なモラトリアムの終わりの期間ってことや、
死ぬ気で燃えたモノが、今まで無かったということが理由だと思う。

そう、眩しすぎる。

漫画ならば、そういう眩しさに憧れて、
そこを登場人物に自分を照らして楽しむというのが、
今までの僕の、漫画の楽しみ方の一つだった。

だけど、この作品は眩しすぎて手に触れられない。
この漫画のヒロインも、そんな眩しさに嫉妬するような人物だが、
同じような気がしている。

とまあ、このように感じるのだけど、
それ以上に、とても熱くなるものが、この漫画にある。
それは、昔亡くしてしまったものなのか、
それとも、まだ見つけていないものなのか。
そして、誰よりも速くなりたいという気持ち。
「誰よりも」という。
夢見る気持ちが、自分の中で奮い起こる。

そんなこんなで、苦手で苦しいのだけど、
僕にとって、好きな作品になっている。
たぶん、僕が夢見る、一つの形。

そういえば、この漫画は多くの対比がある。
夢中になれるものがある人と、無い人。
天才と努力家。
自分のために走る人と、他人のために走る人。
全てを背負う人と、捨てた人。
あきらめた人と、あきらめない人。
白と黒。

左右対称で表裏一体の関係。
ものすごい離れているようで、実は近いかもしれない関係。
誰しもの、心の表と裏を描いているような作品だとも思った。
ロードレースの漫画なのでけど、
それ以上に人間ドラマなんだと感じた。

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2006年12月02日

『すすめ!!パイレーツ』 江口寿史

すすめ!!パイレーツ (第1巻)

昨日はブックオフで、江口寿史の『ストップ!!ひばり君!』を
スーツ姿でニヤニヤ読んでました。完全に変な人です。
やっぱり江口寿史は、すんごいおもしろい!
でも江口寿史を、僕と同世代の人は、ほとんど知らない。
なぜ、僕がこの人を好きかというと、
小さい頃、親が子どもの頃使っていた部屋の本棚から読み漁った
『すすめ!!パイレーツ』
普段使われていない部屋から見つけた、宝物のような本のせいだ。

パイレーツは、徹底的にギャグの応酬。
記憶が確かなら、そのころ僕は『幽☆遊☆白書』しか
持っていなかったので、それはとても衝撃的だった。
僕の世代では、わからないパロディも満載だった。
それでも、なぜか笑ってしまう。
万年最下位の、一応プロ野球チームパイレーツ。
超ド級に個性的なメンバーが揃っている。
個性的すぎて、毎回試合にはならない。
腹がよじれるくらい笑いすぎて、読みすぎて、ボロボロになったせいか、
コミックス全11巻は、今では残ってません。スイマセン。

絵柄は、昔の作品なので現代的とは言えないが、
とても上手い。特に女性の絵はピカイチ。
胸がときめく、青春時代をイメージさせられる。
物語も、いつまでも笑いがたえない、
大人も子どもも、一緒にところ狭しと暴れまわる、
ある種のモラトリアム。
いつまでも、こんな風に続いていくんじゃないかと。
唯一、大人になったというか、旅立ったのは沢村真という人物だけ。
パイレーツフォーエバー。
今も誰かの頭の中で、パイレーツの面々は暴れまわっていることだろう。
それとも、過去の遺産として囚われているいるのだろうか。

親もしばらく読んでなかったせいか、
その本を楽しそうに読んでいた記憶がある。
その後親は、文庫版のパイレーツは新たに買いなおした。
今も実家のリビングの本棚には、パイレーツが揃っている。
残念なのは、コミックスの最終巻であったある話が抜けていることだ。
もう一度読みたい……
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2006年11月03日

だってオレが碁を打つのは― 『ヒカルの碁』 ほったゆみ 小畑健

ヒカルの碁 (15) ヒカルの碁

中学生くらいまでの僕のお金の使い道といったら漫画ばかりでした。
はい、漫画バカでございます。
ゲームするときも、テレビ見るときも、トイレの中でも漫画が手放せない。
雑誌も、コミックスも何十回と読み直し、
ボロボロになったのも少なくない。

そんな自分ですが、すっかり漫画を読まなくなってしまった。
もちろん好きな漫画は、いまだ買ってはいるが、
雑誌も買わなくなり、お気に入りの漫画たちの多くは、
実家に置いたままだったりする。

でも、やっぱり漫画好きの血は残っているのか
昨日は1日中、漫画。『ヒカルの碁』を読みふけていた。

僕は、囲碁のルールなんかまったくわからないけど
とっても好きな囲碁漫画。
対局とか勝ってるとか負けてるとか、わからないけど
雰囲気と、心理描写だけで、ひたすらに熱くなれる。

正直な話、僕にとってこの漫画が囲碁じゃなく
例えば将棋や、チェスとかでも良かったんだと思う。
ぶっちゃければ、こういう話ならば、何でも良かったかもしれない。
だけど、囲碁の話でこのような漫画が生まれた。
この漫画が流行った当時、
ちょっとした囲碁ブームが生まれたのは必然かもしれない。
それだけ熱い話で、飲み込まれてしまう。

それは、主人公に幽霊が憑りつくという現実未のない要素もあるけど
この話は、とっても現実的だからだ。
憧れて、夢を見て、追いかけていく。
そこに等しく才をたけたライバルがいる。
主人公の少年の成長譚、囲碁奇譚だったから。

そして何より、この現実未のない要素の幽霊がすごく良い。
主人公の少年ヒカルしか見えない、碁を打つことでしか存在できない。
遥か昔に存在した存在、佐為。
当時の僕は、この人が大好きで
途中突拍子もなく消えてしまったことが、すごい悲しかった。

だけどそれは、主人公が成長していくために必然だった別れで。
そいう別れは誰にだってある。
ただ、理解できなかった当時の自分だけど、今なら少しわかる気がする。
この辺は、上の画像から飛べる、
amazonのレビューの、ペテロニウスさんの記事が
すごいわかりやすいし、おもしろい。
こういう文章を書きたいものです。

だけど、それはやっぱり別れは訪れて欲しくないもので
きっとその後に、また会えるのならば手放して喜べるのだろう。

少年漫画は、少年のための漫画だけど
こうして成長した後で、振り返って読んでみると
ちょこっと違ったおもしろさと、当時と変わらないおもしろさがある。
だから漫画っておもしろいし、時々帰りたい場所なんだって思う。
遠い未来と遠い過去をつなげるために
そのためにオレはいるんだ
最終回に少年は、そう呟く。
遠い過去に存在した佐為は、もういない。
少年は、佐為が消えたとき、一度碁をやめている。
しかし気が付く、自分の囲碁の中にだけ佐為は生きていると。
その遠い過去の存在を、未来につなげるために囲碁を打つのだと。
それが、その碁を受け継いだ、少年の役目。
そして、何より少年自身の未来のために。
この道をずっと歩くと言った、神の一手は自分が極めると言ったその決意。
そうして、千年が二千年が積み重なってゆく。

あなたに呼びかけている。
僕らに呼びかけている声はあるんだろうか?
そう感じてしまった。
posted by kakasi at 16:54 | Comment(0) | TrackBack(1) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月18日

『ロトの紋章―ドラゴンクエスト列伝』 藤原カムイ

ロトの紋章Returns  ロトの紋章~紋章を継ぐ者たちへ 1 (1)


雨宿りならぬ、雪宿りにブックオフで、久しぶりに読みました。
ダイの大冒険派なんですが、改めて読むとロト紋もおもしろい。
も、とか言っちゃダメですね。

続編も始まり加速度を増すロト紋、いやドラゴンクエストワールド。
調子に乗ってカムイさんの『エデンの戦士』を初読したんだけど
11巻でのロト紋とのリンクとか最高!!
ネットで初めて知ったんだけど、
V→T→Uの流れなんですね。ドラクエって。
ロト紋で、あれだけしつこく書かれてたロトの末裔である意義を、
思い知らされました。

最初勇者の重みに耐えられなかったアルスの成長。
異間神がメインとなってくる頃、海を泳いで渡ろうとするアルスに
老師様の「〜〜勇者なのだな」という言葉には、
なんとも言えなかったですよ。
立派すぎる勇者だったんだ。
それと、あの竜王がドラクエTのボスの竜王の若き頃なんだな。
その後、彼を何がそうさせたのか。

勇者といえば、ドラクエVのエピソードが、
漫画では、度々描かれるのですが、それが歴史を感じさせます。
外伝とreturnsのカダルの話も、こうやって物語は綴られるのだよと。

こうして久しぶりに読み返すと、
ルナフレアの件や、グノン編の一対大多数の激戦や、迫害、
タルキンのメガンテなどで、目頭が熱くなります。
だんだん、世界がグワァァーと広がって、壮大な叙事詩みたいになり、
『雷火』を思い出させる、ジパング。
遥か過去の話を持ってくる「ムー大陸」
ガンガンの作品とは、思えない話の広がり。
もうドラゴンクエストは、新しい神話。

なんか、ゲームのドラクエもやりたくなってきたな〜。





posted by kakasi at 21:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月17日

『ドラゴンボール』 鳥山明

4088519027.09.LZZZZZZZ.jpgドラゴンボール 全42巻

今日は、漫画の感想とか、紹介とかいうよりも、ただ語りたい。
僕はドラゴンボールを語りたいんだよ!!
という理由でブログ更新。


今更言うまでもないが、日本を代表する世界でも愛されている作品。
それが『ドラゴンボール』
大きくわけると「ドラゴンボール」「ドラゴンボールZ」
あとアニメでだけで漫画には無い「ドラゴンボールGT」の3部。
その中で、僕は初代のドラゴンボールが一番好き。
理由は、この最初が一番、冒険をしているから。
GTも冒険だけど、こっちの方がワクワクした。理屈じゃなくて。
摩訶不思議アドベンチャーしてる悟空が好きだ。
もちろん戦ってる姿も好き。


そもそもドラゴンボールは、理屈じゃなくておもしろい作品なのだ。
悟空の勇気が、僕らに力をくれる。
毎週、ドラゴンボールが僕らの楽しみだった。

ドラゴンボールを見て、ドラゴンボールを読み、
ドラゴンボールのキャラになりきって格闘ごっこで遊び、
ドラゴンボールのテレビゲームをやった。
ここまで、はまった作品は、そうは無い。
しかも、それは僕らの間だけじゃなく、
他の子どもも同じように夢中になっていた。
もしかしたら、子どもだけじゃなく、
青年や大人も夢中になっていた人がいたかもしれない。


「DBZ」にはいると、力のインフレがヒートアップして、
悟空達は、強い敵に立ち向かうため、どんどん強くなった。
中には、置いてかれた人たちもいるけど……
Zでは、やっぱりナメック星編が好きだ。
スパーサイヤ人になったシーンは最高だ。
というのも、僕はクリリンが好きなのだ。
ドラゴンボールでは、悟空、ベジータ、そしてクリリンの3人が、
たまらなく好きだ。
クリリンは、何度も死んだり、生き返ったり、
ほんとアニメの世界の住人だけど
せこくて、ずるくて、そして一生懸命で、一番人間臭くて好きなんだ。


今ドラゴンボールを好きになった理由を改めて考えてみると、
悟空が、ずっと変わらなかったからだと僕は思う。
とにかく悟空は、どんなことでも楽しんでいる。ワクワクしっぱなしだ。
Z編のように、戦いばかりで人がたくさん死んで、
実は思っているより殺伐とした中でも、戦いを楽しんでいる。
「もっと強いやつに会いてえ」って言う言葉は、悟空の代名詞でもある。


そして、アニメにGTの最終回の話で、
思い出話に花を咲かせた悟空とクリリンが
成り行きで組み手をして悟空が、
クリリンのパンチを喰らい、吹っ飛びクリリンに言った
「ひゃー、全然かわってねえよ、おめー」
悟空の中では、本当にお世辞じゃなくて年老いたクリリンでさえも、
子どもの頃一緒に修行していた時と、変わらず見えたのだと思う。
クリリンは悟空のライバルには、最後までなれなかったけど、
ずっと最高の友達だったのだろう。
悟空にとってクリリンは、いつまでも昔のままだったんだろう。

ベジータやピッコロのように変わっていく人物もいるけど、
まあ、そこは敵から仲間になるキャラだし漫画だからね。
彼らとも最終的には強さの差がついてしまったけども、
悟空のなかでは、強いベジータ、強いピッコロと変わらなかっただろう。
悟空は、ずっと変わらないし、ずっと変わらずに人を見る目も持っている。


悟空は、いつまでも誰からも愛されて、
いつまでも強くて、いつまでもヒーローだ。
そんな悟空が大好きで、ドラゴンボールが大好きだ。



僕は漫画は、持ってるけどアニメのほうは持ってない。
アニメ版はZのほうだけだけどレンタルされるらしいので楽しみだ。
GTはDVD-BOXで発売。欲しいな〜高いな〜

B0006TNBJM.09.LZZZZZZZ.jpgDRAGON BALL DVD BOX DRAGON BOX GT編




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2005年07月20日

『南国少年パプワくん』 柴田亜美

南国少年パプワくん (7) 南国少年パプワくん (7)"


たぶん、この漫画をギャグ漫画としか知らない人は、すごい多いと思う。
実際僕も、そう思ってた。
アニメも漫画の4巻で終わってしまったし(全7巻)
後ろの方の巻は、見つけにくかった。
この新調版(変わったのは、カバーだけ)で初めて結末を知った。
後半は、かなりシリアスです。


基本的にこの漫画は、大人(シンタロー)と
子供(パプワ)の友情がテーマだろう。
生まれた場所も、性格も、住む場所や文化も違う2人だけど、
そこには暖かいものがあった。
純粋な子供と、なにかと色々考え、損得を優先したりする大人。
そういうと子供は、良いものと考えるけど、純粋ということは、
逆に悪い方向に向いてしまうこともある。
その辺も漫画のラストの方で出てくるけど。
変だな、仲良く出来ないなんて。
ケンカするよりよっぽど簡単なことじゃないか!
純粋な子供だから放てる言葉だけど、これがなかなか難しい。
でも、子供とすれば不思議なことなのかもしれない。
昔子供だった自分は、どう思ってたんだろう?
だんだん子供の気持ちを無くして行くことは、ちょっと辛かったりもする。
俺は子供の頃早く大きくなりたかった。
信じてたんだよ大人になったら強くなれるって。
親父にも誰にも負けねぇって!
俺は知らなかったんだ、歳をくうほど人は弱くなるなんて!
泣きてぇことばかりだなんて知らなかったんだッツ!!!

シンタロー、泣くのって悪いことか?
ぼくはじいちゃが死んだ時泣けなかった。
エンドウくんの時も、くり子が帰った時も泣かなかった・・・
だけどおまえが島を出て行く時、ぼくは泣いていたんだと思う!
ぼくは強くなったぞシンタロー

ここの部分が一番好きなとこです。久しぶりに再会する2人。
このあと、「ただいま」と繋がるんですが、改めて二人の友情を確認した気がしました。
ちなみにまだギャグの頃の話ですが、
このエンドウくんの時の話は、大好きでした。

アニメでは、2人の別れで終わったと思ったんですが、
このあとちゃんと再会してます。
すぐに「いつか」とか「また」とか言っちゃう大人ですが、
子供は、しっかり待ち続けました。
大人は、きっと帰ってくると、飛行機の中で誓いました。
そして子供は、また会えたことが、約束を守ってくれたことが、
何よりうれしかったようです。約束を守るってことは大切です。
そうすれば、きっとこの少年も、こう語りかけてくれるかもしれない
今日からお前も友達だ!



ちなみに続編出てます。


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2005年06月24日

『うしおととら』藤田和日朗

うしおととら (33) うしおととら

地上に生物がいる限り…

どうしてこの漫画を、いままで放っておいたのだろう。
おととい、昨日、今日の3日で、全33巻+外伝1を読み終えました。
初めて読んだ「うしおととら」
なぜか、今まで読んだことの無かった本を手にとって見た。
決して上手とは言えないかもしれない絵だが、力強い絵だった。
そして、力強い、物語だった。
これは、王道ものだ。 THE漫画。

主人公の中学生「うしお」と
妖怪の「とら」(本当の正体は、最後にあかされる)
二人の出会いから始まる、物語。

作者は、書きたいことを残さず詰め込んだと言っていた。
そのとうり、この漫画には、多くのものが詰め込んだある。
最後の方まで進むと、そのことが良くわかる。
今までの、全てのことが、「うしお」と「とら」の冒険と出会いが、
最後に全て収縮されている。
全巻は、揃えて買わなかったが、
最期のほうだけは手元に残しておきたいと思い、買っておいた。
いずれは、全て揃えるかもしれない。


この漫画は、楽しいことばかりじゃない。
辛いこともあるし、救われない人たちもいる。
そのため、涙を流すし、血も流れる。
壮大な冒険の片隅にあった、小さな、だが重たく、意味のある出会い。
そういうものが、僕は強く心に残っている。
そういうものが、沢山集まって、
ようやく物語は終えることが出来たんだと思う。
うしおは、「今オレ達は、太陽と一緒に戦っている!」と例えた。
太陽は、生命の源だ。太陽がある限り夜はこない、命は、終わらないのだ。


思えば、最後の敵「白面の者」も可哀相な奴だ。流も……
秋葉流は、一番以外な人物だった。
そしてヒョウと同じくらい、かっこよかった。
最後の白面が語った
静かなる言葉で…誰か、我が名を呼んでくれ…

もし違う形で、生まれていれば…と思う。
徳野さんやサトリが、また出てきたときは、泣いた。
ホントにたのしかったよ…くそう、なんかまた、泣けてきた。

posted by kakasi at 20:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月10日

もう夢物語じゃない『Jドリーム』

『Jドリーム』塀内夏子

Jドリーム飛翔編 (1)

Jドリーム3部作の2部にあたるユース編が画像です。ワールドユースです。
そして実際のワールドユースもいよいよ開幕。
とりあえずブログ書き終えて、タイガー&ドラゴン見たら寝ます。
日本vsオランダに備えて。

この漫画は、選手一人一人の思いが見所ですね。
感情を表に出す者も内に秘めるものも。
とりわけ、キーパーがいいです。
松永成立物語とか、最高です。これは、文庫版にも収録されてます。


プレーとかより、サッカーを通じての選手の気持ちに
比重が置かれてると思います。
そして、それがこの漫画の良さだと僕は思います。
キャプテン翼が、サッカーのプレー、ゲームを楽しむ漫画、だとしたら、
これは、ある意味逆の漫画かもしれませんね。
もちろんキャプテン翼でも選手の思いは重要ですが。


とりわけ弱い立場の人間、ユース編で言うと中居は貴重な人物ですね。
ユース編で彼はある意味、主人公かもしれません。
ゴミではなく、笑われ者ではなく、パシリでもなく、
一人のサッカー選手として! 生きていきたくて…!!

赤星という主人公(レッズ所属だけど、本物の赤星とは関係ないよ)
が基本的に、みんなを引っ張って行くのが、Jドリームの基本的な物語。
赤星は、W杯へ日本を連れて行く渡り鳥という表現があったんだけど、
もう、漫画の赤星はいない。夢物語(漫画)は、終わったんだ。
でも、こんな夢物語のようなものもいいよね、やっぱり。
現実と違うからの、楽しみがある。漫画だからこその。
でも、事実は小説より奇なり。
実際のサッカーもドラマティック!

それにしても、ユースはみんな若いからいいよね。
これがA代表へと繋がるのだろうね。
がんばれ、日本ユース!世界を飛び越えろ!
posted by kakasi at 22:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月08日

W杯が手に届くぞ『俺たちのフィールド』村枝賢一

俺たちのフィールド (34)俺たちのフィールド1〜34


今日、W杯が決定するかもしれない!
さあ!応援だ。
僕kakasiの応援してるチーム、ジュビロからも
福西、田中マコ、川口が出るぞ。
藤田の移籍は淋しいけど、応援だ!代表も、ジュビロも、藤田も。


さあ、今日は漫画の紹介。サッカー関連で、サッカー漫画。
「おお!ドラマティック」なW杯予選が魅力な漫画です。


とにかく熱いです。作者もきっと熱い人物なのでしょう。
おまけの漫画からも、そう感じます。
それに、心理的な場面もいいですね。
それぞれの感情がにじみ出るシーンは、たまらんですよ。
伊武という、三浦カズ的なストライカーの思いとか、感動です。


少年時代〜W杯まで描かれていて、漫画としてすばらしい出来です。
長い連載だけあって、今までの出来事が、後半に繋がり、
それが感動に繋がるなど、長期連載の良さは十分に出ています。
W杯予選から、物語は急速に熱さをまして行きます。
その熱狂は、本物の予選さながらです。
選手達は、私達の思いの欠片なのです。
全てのサッカーに携わった人の思いを載せて、走れ!

がんばれ日本!W杯は、もうすぐそこだ!


posted by kakasi at 16:20 | Comment(1) | TrackBack(3) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月30日

走れ!白い奇跡 『みどりのマキバオー』 つのまる

みどりのマキバオー (16)みどりのマキバオー


ディープインパクトという化け物が出てきた競馬界。
経済効果がすごいらしいです。
ナリタブライアン以来の3冠馬なるか?
というか、シンボリルルドルフ以来の無敗3冠馬なるか!
ちなみに僕の好きだった馬はグラスワンダーでした。
あの頃は、すごかった。
いいライバル馬にも恵まれていて。
ついでにさとう珠緒も、スーパー競馬出てたし。

それは置いといて、マキバオーの話へ。
つっこみどころは、山ほどあるがこれは是非読んで欲しい。
最初の方は、ギャグ重視だけど、後半はシリアスに。
シリアス重視でも、ギャグはかなり出てきますけど。


主役のマキバオーが最強じゃないってことも、好きな理由。
通算成績でいうと、負け越してるしね。
まあ、実際の競馬でも全勝とかありえないし。
そう考えると、ディープインパクトは……
漫画の中でカスケードって「帝王」と呼ばれる最強馬がいるわけですが、
この馬もね。 その辺は読んで確かめて。


あと、ねずみのチュウ兵衛。
こいつがいるから、この漫画は大成したと言っていいんじゃないか。
日本ダービーのあのシーンも、作者と編集者は、かなり揉めたらしいです。
作者側が押し切ったわけですが、あれにはやられた。


意外と名言も多く、熱くなれる漫画です。
がんばる姿に、挑戦する馬達に感動できます。
This is 少年漫画!
絵だけ見て、毛嫌いしないでね。








2006年、11月加筆
posted by kakasi at 22:42 | Comment(2) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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