2008年03月22日

『ターン』 北村薫

ターン (新潮文庫)  ターン


時の迷子という言葉が浮かんできた。
交通事故にあい、気づいた時は昨日。
時は明日に向かわず、昨日が繰り返されていく。
しかも自分以外、人がいない。

時と人シリーズの2作目。
時間というのは、みんな同じように流れていて、とても平等。
でも、その流れが狂ってしまうと、これほど残酷なことはない。
北村さんの文体が優しいのが、唯一の救い。

救いというと、中盤から救いになるものが現れてくるけど、
最初から、主人公に問いかけていた“声”がすごい救いに思えた。
でも、その“声”が、時間のターンと同じくらいの謎になっている。

本当の一人ぼっちというのが、どんなに辛いものか。
何をしても、明日には全てが戻っているというのが、これほど儚いものか。
足掻いて、諦めて、希望を見て・・・
主人公を、応援したくなる話だった。
posted by kakasi at 20:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 「北村薫」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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