2005年10月11日

『喪失 SAKNAD』 カーリン・アルヴテーゲン

喪失  喪失


個人的に大注目なカーリン・アルヴテーゲンの2作目。
とか言いながら前作の読んでから、けっこう空いちゃったけど。

主人公への感情移入が上手くできる作品です。
18歳まで裕福な家で暮らしていたが、
その後ホームレス同様の暮らしをしていた、32歳に女性シビラ。
無実なのに、猟奇殺人の容疑者として追いつめられながらも、
真犯人に迫るというお決まりと言ったら、お決まりの「逃亡者」的作品。

だけど、これが作者の腕の見せ所。
『罪』も続きが気になって、ページをめくる手が止まらなかったけど、
作者の2作目のこの作品も同じく、
ジェットコースターのような勢いに後押しされる。
翻訳の人の力なのか、やっぱり読みやすい。
いや、やっぱり作者の力なんだろう。

主人公のことをよく読者にわからせるため、
現在と主人公の過去を交錯させながら、
中盤まで進めていく方法は、感情移入の点で良かったけど、
できれば、もう少しわかりやすくしてほしかったな〜
これ過去だよねとか、これ現在だよねとか、
確かめるのが、ちょいめんどくさかった。

子どもの頃からずっと、一人ぼっちで親でさえ、
理解者となりえなかった。
しかし、自分の半分の人生しか生きていない子どもだが、
ようやく理解者を得て、
あきらめかけていた自由を手に入れるため、真相に迫る。
勇ましい女性の活躍は、必見です。

3作目の翻訳は、まだかな〜
posted by kakasi at 23:14 | Comment(4) | TrackBack(1) | 読書 作家別 「海外」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは♪
今年初のコメントです。
去年、kakasiさんにオススメいただいた
「タイトル買い」。
思い切って決行して当たったのがタマタマ
この本でした。
思いのほか面白かった!大当たりです。
他の本も出ているようなので、チェックして
みたいと思っています。
Posted by MinMin at 2007年01月06日 22:18
MinMinさん、コメントありがとうございます!
実は僕も、この作者の本は、なんとなくのタイトル買いでした。
おもしろい本が当たると、やっぱり嬉しいですね。
Posted by kakasi at 2007年01月08日 01:37
kakasiさん、こんにちは。2回目の投稿です。
『Skuld(罪)』への私のコメントにお応えいただき、ありがとうございました。
『Saknad(喪失)』ですが、「シビラ・ソーセージ」と揶揄されたホームレスの若い女性が、キャリアウーマンの装いで男性に夕食をおごらせるところから始まりますけれど、あのパトリックという少年、ポイント高いですね。おっと、バレてしまうのでまたここまで。
とにかく、「そうか、よかったね」と声をかけてあげられる話ですよね?
Posted by カーリン・サポーター at 2013年06月05日 05:50
カーリン・サポーターさん、こんにちは。

パトリック少年とシビラの関係性がいいですよねポイント高いですよ。
シビラはずっと一人だっただけに。

よかったんだよね、と思えますよ。僕は。
Posted by kakasi at 2013年06月06日 23:16
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『喪失』 by カーリン・アルヴテーゲン
Excerpt: 喪失作者: カーリン アルヴテーゲン出版社/メーカー: 小学館発売日: 2004/12メディア: 文庫 会社帰りにタイトル買いしてみた1冊。 ハズレが多いギャンブル的衝動買いですが、これ..
Weblog: MinMin日和♪
Tracked: 2007-01-06 22:11
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