2005年07月06日

『我利場の船出』 灰谷健次郎

我利馬(ガリバー)の船出 我利馬(ガリバー)の船出


ちょっとファンタジーっぽいものを読みたくて、買ってみました。
確かにファンタジーっぽいが、骨太なテーマだった。
子供向けのように感じるが、ちゃんと大人にも通じる本だと思う。
生まれ変わりたいと思うことだけが
生きがいの人間にとっては、
自分の国も家庭も必要ではない。
そんなものから解放されて生きることができたら、
どんなにせいせいすることか
たぶん誰もが一度は、思うことなんかじゃないのか。
でも、社会のルールや、家族の存在など、色んな存在がそれを許さない。
どんなに抗っても、それはずっと自分に付きまとってくる。
生きていくには、お金が必要だし、
今の快適な生活を、崩して生きることも難しい。


それでも、全てを捨てて生きる決心が出来た時、どうやって生きていくか。
自分だけでも生きることができるか。それとも何かにすがって生きるか。
自分のユートピアは、何処なのか。
それが、今いる場所じゃないと知ってしまった時、
僕らは、我利場のように旅にでるのだろうか?
でも、それが出来ないから、
本や映画、ゲームで疑似体験を求めるんじゃないだろうか。


この国を「だれでもの国」と思ってる人は、たぶん大勢いるだろうが、
実際問題、そういうわけにいかない。
僕らのユートピアは、何処にあるんだろう。


posted by kakasi at 20:37 | Comment(2) | TrackBack(1) | 読書 作家別 「は行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ご無沙汰してます。MinMinです。
この本、最初の想像よりも骨太でガッツリ
読むことが出来ました。
我利馬のユートピア探しの結末を見た今、
彼の弟達にも旅に出る日が来る事を祈りました。
誰にでもそのチャンスはあるんですものね。
勇気を貰った気がするし、自分もいつか何かを
見つけられるように進み続けたいなぁと感じました。
うん。読んで良かった♪
Posted by MinMin at 2007年03月22日 02:06
MinMinさん、ご無沙汰です。
僕も、最初の想像と違い、ガッツリ喰らいつきました。
確か当時は、ファンタジーとか冒険活劇みたいなのが読みたかったような。
あっさり読めるような。
でも、色々考えさせられる作品で、
僕も読んでよかったなって思えます。
Posted by kakasi at 2007年03月22日 10:45
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『我利馬の船出』 by 灰谷 健次郎
Excerpt: 我利馬(ガリバー)の船出作者: 灰谷 健次郎出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1998/11メディア: 文庫 〜生まれ変わりたいと思うことだけが生きがいの人間にとっては、      ..
Weblog: MinMin日和♪
Tracked: 2007-03-22 01:58
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