2007年06月26日

『失われた町』 三崎亜記

失われた町 失われた町

タイトルに失われたとあるように、
読み終わった後も、ああ〜失われてしまったのだなって
センチメンタルな気分になった。
だからといって、絶望だけが残る話でもない。
様々な視点、様々な場所から紡がれる「失われた街」を巡る話。

最近読んだ中では、伊坂幸太郎さんの
「週末のフール」に近いものが感じた。
抗えないものに、必死であがき続ける人間の姿。

この失われた町とは、タイトルそのままに町が失われる話だ。
町の人物も消えてしまうので、
物語の中心になるのは、その町に関係する様々な人たちとなっている。
同作者の著作『となり町戦争』の、戦争理由、内容のように
この話の消える理由、メカニズムは解明されてはいない。
だけど、そんなこと関係なくて、これはそこに関わる
人間たちのドラマで、空虚感もあるけど希望だって残されていた

基本的に僕はハッピーエンドの物語が好きなんだけど、
この話は、ハッピーエンドといえないかもしれない。
でも、何かが残されているような。
そんな、次に繋がる何かが残された話というのは、
人間が生き続けていくための世代交代のように、
とっても大切なテーマなのかもしれないなって感じた。
失われた後に、誰かが何かを行動したり、受け継いだりするように。
posted by kakasi at 22:39 | Comment(0) | TrackBack(1) | 読書 作家別 「ま行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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