2007年06月19日

『できればムカつかずに生きたい』 田口ランディ

できればムカつかずに生きたい (新潮文庫)できればムカつかずに生きたい

久しぶりの更新ながら、内容が長いのと、
書いている最中、色々あって全部記事が消えたので、
変なテンションで書てしまい、おかしな文章です。



ちょっと前までは、世の中にムカついていて、
最近では、自分自身にムカついていて、
そう思い返すと、頭の中はもっと過去に飛んで、
小学校の卒業式に、校長先生から、
「決してムカつくという言葉を使わないでください」
と言われた言葉を思いだした。僕は守れていない。
そうは言っても、人前ではムカつくと言った覚えはほとんどない。
だけど、心の中や独りぼっちの時、ムカつくを感じたり、言ってしまう。

だいたい、ムカつかずに生きるなんて、聖人君子になれっこないし。
人は心の中まで見えないのだから、聖人君子がいたとして
腹の底は、どう考えているかさえわからない。
神話の神様だって、やっていることは非道なこともある。
ムカつくことがある方が、よっぽど人としてマシかと思う。
でも、ムカつかずに生きたいという心がけは、大切だと思う。

で、ようやく本の話だが、この本はエッセイで、
本人の言いたいことがぶち撒けられたような本だ。
家族、子供、思春期、寺山修司、人の心や魂のようなものまで書いている。
自分の頭で、考えたヘヴィでリアルな「私」の意見だそうだ。

ランディさんの本は、読んだことが無く
タイトルも、そんなこと当たり前だと、魅かれもしなかった。
表紙の男のひねたような目つきが(もちろん演技なのだろうが)
やけに印象的で、読んでみた。

基本的に僕は、単純な性格をしていると思う。
単純というより、感じる力が強い……と思っている。
本を読んだり、映画を見たりすると、簡単に泣いてしまう。
その瞬間、瞬間では考えるより、感じて行動してしまう。
そのくせ、その後に、やけに冷静になって振り返り、
斜めから物事も考えてしまうことが多い。
単純であるいっぽう、ひねくれているのだ。
だから、この表紙に魅かれたのかもしれない。

そしてようやく本文の話なのだが、
ところどころ興味のあることが、たくさんあった。
大人になることでの、純粋さが失われる恐怖。
子供が本能的に、親を守ろうとしてること。
言葉や知識の限界、そして可能性。
そして「子供の力」という話に、こんな一文があった。
大人になって人のお役に立とうと立つまいと、
それは個人の問題。
とりあえず人は、生まれてきたってことだけで
十分にお役に立ってるのだから、
好き勝手に生きていていいのである
自分にとっては、かなり衝撃的な考え方だった。
こういう考え方もあるのかと感心した。
というのも、僕は子供の頃から、今でも、
多くの人に守られてきたからと自覚しているからだ。
はっきり言って僕は、ぜんぜん強くなんか無いし、
世話のかかるガキだったし、迷惑もいっぱいかけてきた。

だから、就活では、ずっと守ってばかりだったので
今度は守る側の大人になりたい。
人の役に立てる仕事がしたいと、企業を巡っていた。
でも、そればかりでは仕事が続くはずもないので
それでいて、自分のやりたいことができる仕事
なんとか、その折り合いがつく仕事がしたいと思っていた。

その気持ちは変わらないが、生まれただけでいいんだよとは、
かなりの衝撃的な考えだった。
そういえば、この前テレビで元Jリーガーの武田修宏さんが、
子供たちへ授業をするというものがあったが、
教える側の武田さんが、子供たちから力を貰ったと言っていた。
サッカーといえば、現役40歳のKAZUこと三浦和良選手も、
子供への授業を、以前から行っているという。
彼も、伝えるとともに、子供たちから力を貰っているかもしれない。

生きているのだから、ムカつかずに生きる、好きなことをやる。
以外と、重要な命題なのかもしれない。

何かを得ようとすれば、何かを犠牲にしないといけないと、
世の中は、すごい絶妙に上手くいかないようにできている。
例えば、スポーツの選手が、活躍したい、挑戦したいと思えば、
そのために、練習に時間を費やさなければいけない。
だけど、活躍のため費やした時間で、自分の時間が削られる。
その葛藤にジレンマを感じるし、ムカつくのだけど、
それを通りこしてしまえば、
自分のやることがムカつかなくてすむかもしれない。
本気でやっている人は、流した血や汗を無駄だなんて思っていない。

ようするに、どれだけ夢中になれるものがあるか。
大切だって、胸を張れるものがあるか。
それを見つけて、そこに向かって進むことが、
僕なりのムカつかずに生きる方法だ。
それでも、人間なんだから、困難や弊害があれば、
ムカつくことがあるんだろう。
ムカつかずに生きたい。切実な願いだ
でも、「できれば」を頭につけることが、また人間味があって
それでいて、健全な生き方かなって感じている。
生まれてからこそ、生きていてこそってね。
そういう風に、勝手に受け取りました。
posted by kakasi at 00:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 作家別 「た行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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