2007年05月15日

『四畳半神話大系』 森見登美彦

四畳半神話大系 四畳半神話大系

一言でいうとゲームだ。
ゲームの世界にはifがある。
主人公の選択肢で物語は、いくつもに移ろいゆく。
そんなこといったら、人生だって同じじゃないかと思うが、
そのifの可能性を、一つの章として物語を成立させていることに
この本のゲーム性を感じた。

だが、いくつもの選択肢があっても、
どこへ行っても、切っては切れない腐れ縁。
いや、赤い糸。いやいや黒い糸。
そんな運命と呼べる縁が、この世にあるのかもしれない。
数限りない可能性の世界があっても、必ずそれは存在しているという。
そんなものが、この物語の主人公にも存在している。

四畳半に住む主人公の、どこまでも広がる四畳半分の神話。
その神話は、主人公のためのもので、
ある意味、神は主人公自身。
話としては、『太陽の塔』『夜は短し恋せよ乙女』系列。
理系っぽく、冷静、頭脳明晰(自称)なのだが、
その行動力と、妄想力の力でグイグイと引っ張ってくれる。
森見さんの、他の作品に出てくる人物や、名称も、
たくさん出てくるので、その点でもおもしろい。
そんな京都を舞台にした、四畳半に住まう主人公のためのお話。
posted by kakasi at 11:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 「森見登美彦」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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