2006年11月10日

『日々の非常口』 アーサー・ビナード

日々の非常口 日々の非常口

筆者のアーサー・ビナードさんはアメリカ生まれだけど、
すでに日本に暮らし始めて、数十年。
本を読む限りだと、かなりの日本通。
僕らの知らない、いや普通に日本に暮らす僕らだからこそ
知らないこと、気に留めないようなことも知っている。

日本の文化、アメリカの文化。
あるいは、日本の言葉、アメリカの言葉。
そういうものが、とても興味深く綴られた、エッセイ風の本。
翻訳の仕事もしているので、特に言葉が強烈で
温かく、時にシニカルというにはパンチが効いていないが、
味のある文章だった。

僕は、本とは、思いや行動を言葉にしたものだと思っている。
それを言葉にするには、限られた言葉しかない。
日本語にしかないもの、英語にしかないもの。
作者が、困惑しながらも、楽しそうに
訳詩しながら文を書いているのが浮かんできた。

そして、日本の文化に関して、
作者がすごい好奇心を持って接しているのも感じられた。
もう、僕らが当たり前だと思うことを、なぜ?
と、感じ理解しようとする行動がとても楽しい。
きっと、僕らの小さい頃でさえ、こんなに好奇心を持って
文化に接していなかっただろう。
大人になったって、そういう心は持ち続けられる。
心外だって、言われそうだが、とても毎日が楽しそうな人だと感じた。
僕も、そのように、どんなものにも好奇心を持ち続け、
毎日が穏やかに過ぎるけど、
刺激に満ちているような暮らしをしてみたい。


posted by kakasi at 01:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 作家別 「海外」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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