2010年01月16日

『ひとがた流し』 北村薫

ひとがた流し (新潮文庫) ひとがた流し

すごくゆったりとした流れに沿うかのようなお話で、
じわりじわりと引き込まれていった。
大きな出来事が無いわけでもないけど、
終始一貫として、同じような雰囲気だった。
読む人にとっては、終盤は暗くて悲しいと思うけれど、
僕には最後まで同じだった。
人は、一生懸命生きているのだと。
その上で、多くの人に支えられてきたのだと。

この話は、一言でいえば病を抱えた
40代の女性とその周囲の人との友情の話だと思う。
一歩間違えば、これはただのお涙頂戴の物語になる。
僕は、そういうあざといのはあんまり好きでなくて、
そういうここで泣けるんだ、とちらちら見えるようなのは冷めてしまうが、
あくまで淡々と生と死を描いているのが好感だった。
そして、家族、友人、恋人の愛情が詰まっている。
生と死も明確なテーマだと思うけど、
愛情がとても強く打ちだされていると僕は思う。
女性の友情は僕にはよくわからないけれど、
この本のような関係は素敵だなと思う。
素敵だなんて普段使わない言葉だけど、素敵という言葉がしっくりくる。
posted by kakasi at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 「北村薫」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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