2010年01月10日

『あゝ、荒野』 寺山修司

あゝ、荒野 (角川文庫) あゝ、荒野


胸が痛くなるような、昭和を感じる2人のボクサーの物語。
寺山修二を僕は知らない世代だけど、人気があったのがわかる気がする。
独特なんだよな、考え方が刹那的というかなんというか。
小説なんだから、その考え方が寺山修司という人間を表してるか
さだかではないけれども、まっとうでない何かを感じる。
我ながら、ずいぶんと曖昧な感想だけども。
現代ではなかなかお目にかかれない、ぎりぎりの感性。

物語は60年代新宿。
もう、一種の時代小説みたいだ。時代の独特の匂いが文体から湧きたつよう。
今にも残るものはあるのだろうけど、
全てが、遠い昔の物語のように感じてしまう。
はなやかとは無縁の泥臭く熱くて、
生の鼓動と死の匂いが強い。ぎりぎりの物語。とても強い物語。
読み解くというより、感じる小説のように感じた。
posted by kakasi at 02:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 作家別 「た行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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