2008年09月30日

『禍家』 三津田信三

禍家 (光文社文庫 み 25-1)  禍家

先ほどブログで書いた、『ホラー作家の棲む家』に続いてまた家だ。
両方とも、主人公が普段住む家が物語の舞台、
ひいては怪奇が降りかかる舞台となっている。
日常性を保つはずの家が、非日常を引き起こすとは皮肉なものだと思う。
しかしながら両方とも、引っ越してきてということなので
家というのが、異世界の扉のような役割なのかもしれない。

「ホラー作家」と同じ作者で同じ題材を使う。
こうなれば、ほとんど同じになるはずだが、一点大きく違う部分がある。
それはこちらの『禍家』の主人公がまだ幼い少年だということ。
主役が少年ということで、語り手も違うわけで、受ける印象が違う。
子供の視点の恐怖というのは、僕にだってあったわけで、
今は平気だったはずの、子供の視点の恐怖が蘇るようだった。
さらに両作品は、怪奇、事件と違うのだが、
それでも、ほとんど同じ話であったと僕は感じた。
それはミステリーとして同じ話だと思ったということで、
ホラーとしては違うわけだが、
そういった印象からか、ミステリーとしてのイメージの方が強いかなと思う。
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