2012年01月04日

「恋のロマンティック大爆撃」すかんち

51aJyXwncML__SL500_AA300_.jpg  恋のロマンティック大爆撃

もう、すかんち全アルバムレビューを行きます…と意気込んでいたけど、
すでに3回書いていた記事が消えた… 難しいですブログって。

さあさあ、すかんち2stアルバム「恋のロマンティック大爆撃」
なんとも大仰なタイトルだことだけど、ハードでポップでマニアックな世界観の、
無制限の愛に満ちたアルバム。

1.恋はB・O・M・B・E・R
のっけからの全開ゴリゴリのハードなグラムロックの世界。
ギターも素晴らしくいい音をさせていて、後ろでドラムがドコドコドコドコと。
すかんちの饗宴の始まり。


2.恋の1,000,000$マン
たぶん生で聞けたら泣きます。間違いなく。
すかんちで、一番好き。好き好きミリオンダラーマン。
僕がすかんちにはまるきっかけを作った曲。

ハッピィエンドで終わらせない、ドラマティクなナンバーなんだけど、
やっぱり、これはハッピイエンドだ。
ネットでの他の人のこの歌に関する言葉だけど、
「軽薄だけどロマンティクな歌詞」というのはピッタリくる名曲。


3.恋のロマンティック・ブギ
拝啓ロイ・ウッドさん、これが私たちのブギーです。と言わんばかりの
ちょっと甘めのキャッチーなナンバー。淡い恋の歌。


4.快傑!笑い仮面
タイトルから捨て曲かと思いきや、まさかのポップな良曲。
ローリーの理想のヒーロー像を歌った曲?
ライブでのポンプさんの口上が好き。


5.謎なぞラヴ・ラヴ
シマちゃんの作詞作曲だけど、素敵なゴリゴリハードロックナンバー、
80年代の香りがぷんぷん。
僕はピュアなラブストーリ作りたいのさ〜、がどうしてこうなった。


6.Song for a week
優しく揺れる、すかんち愛と生の讃美歌。
真面目に作ったら、こんなにも素晴らしい歌も作れます。
でも、トニー・クリスティの名曲のオマージュなんだけどね。
まあ、素晴らしい歌詞とアレンジと表現力なので必聴。


7.大逆転~涙の卒業写真
ドクターのポップ感全開の青春、さわやかソング。
ドクターがボーカルをとっているので、ローリーはギターに専念。
高音ボーカルとギュンギュンギターが妙にマッチする。
さわやかだけど、ほろ苦いのは涙のせい。


8.109で待っててよ
最高のコミックソング。演奏できたら楽しいんだろうな〜。
でも、ちょっぴり泣けるのは何故に?

「わからないでしょう わからないでしょう
 もてもてのあんたには わからないでしょう」

だからかな。
以外と技術がいる曲だと思う。この曲は。


9.疑惑のHappy Birthday
疑惑というか魅惑感たっぷりのサイケな曲だと思うわけなんですよ、個人的に。
歌詞は相変わらずぶっ飛んだ内容の、彼は小学生なの。

すかんちが演奏した、ピンクレディーの「SOS」が好きなので
サビの「信じない 信じない」の部分がどうしても、
「SOS SOS」から取ったように聞こえてしまう。


10.好き好きダーリン
来ました、魅惑のスペース・ロック・オペラ「好き好きダーリン」
宇宙歌劇の名に恥じぬ、ピッコピコな歌。
ローリー、シマちゃん、ドクターの3人でボーカルをとり、コーラスも分厚い、
すかんちのイマジーネション爆発の怪曲。


11.R&Rダイナマイト狂時代
前曲と打って変わり、正統派ハードロック。ツェッペリン。
ロック好きじゃないと作れない、憧れがたっぷり詰まった曲。
途中のびっくりする転調が微笑ましいけど、ライブ動画でしかない、
モロにツェッペリンに変わる展開が好き。


12.恋のローリーローラー
1stアルバムに続いて、ラストはまたもカントリー風。
これ、オープニングでもいいんじゃない?

「うれし涙を流してしまうような気分さ
 見たことのない目に あわせてあげる
 ハニー OH ハニー」

つまりはそんなアルバムだってこと。
つまりはそんなバンドが、すかんちってこと。
posted by kakasi at 00:36| Comment(1) | TrackBack(0) | ALBUM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月31日

「恋のウルトラ大作戦」 すかんち

51ZSTplHOBL__SL500_AA300_.jpg  恋のウルトラ大作戦

今年は、間違いなく我が人生最悪の時。
困ったときはいつでも来なよと言ってくれる人もなく、一人過ごす日々。
またも転勤して、地元の県に戻ってこれたけど
実家から離れてるので、地元の感じがしない。

救いはというと、お勤めをはじめて31日が初の休みに。
そして、すかんちのCD−BOXを手に入れたので、ほぼ1年間聞き続けられたこと。
本当に、ずっと聞いていた。ずっと、ずっと聞いていた。

1stアルバムの英語タイトル
「Ultra Operation Of Love Affair For All The Young Boys And Girls」

僕はもうボーイズなんて年でもないし、恋をしてしまったということでもないけど、
すかんちは、僕に日常を忘れさせてくれるような気分をくれた。

なので、これから年越しですかんちの全アルバムの感想を書いていこうと思う。
すかんちが好きすぎるので、愛しか吐きません。
貶しているように見えても、それもまた愛ということで。

すかんちを知らない人に説明すると、
すかんちというバンドは、長い下積み時代を経て、90年代を駆け抜けた、
とにかくヘンテコなバンドだ。

実力派でありながら、おかしな恰好と言動を繰り返す
往年のロックへの愛情たっぷりすぎるメガトロウルトラマニアックな、
ロックでポップでグラムで歌謡曲テイストをも兼ね備える、
入口はとても狭いけど、はまったら抜け出せない魅力を持つ、
かっこいいけど、かっこわるくもあるヘンテコなバンドだ。


ローリー寺西  ギター/ボーカル
shima-chang  ベース-ボーカル
ドクター田中  キーボード/ボーカル(後に脱退)
小畑ポンプ   ドラム 
小川文明    キーボード(ドクター脱退後加入)


とにかくも、メジャー1stアルバム「恋のウルトラ大作戦」から始めようと思う。
ローリーは僕の永遠のギターヒーローです。


1.HONEY
なんとなく牧歌的な印象から始まる短いオープニングナンバー。
メロディアスな展開が印象的。


2.君は海辺のパントマイム
とてもストーカーな歌詞ながらも、なんかわかる気持ちがある問題曲。
すかんちらしい、ノリノリでキラキラした楽曲。
ギターの音が素晴らしすぎる。ギターソロの部分はなんとも言えない無敵感と幸福感。


3.恋のT.K.O
素晴らしきかなブリティッシュロック。
ポップでキラキラしたすかんち1stシングル。
ギター・ベース・ドラム・キーボードどれも素晴らしいが、
特にベースラインのかっこよさは異常。
カラオケで歌うとすごくノリノリになれる。
ライブだと、終わりのアレンジが色々変わるが、どれも幸福感たっぷり。


4.魅惑のYoung Love
ミディアムテンポのちょっぴり切ない曲。
歌詞に「マーキュリー」「ジミー・ペイジ」とあって
それを歌詞カードの注釈で触れているとこに愛を感じる。
このアルバムの中でかなりまともな、いい歌詞。


5.ウルトラロケットマン
すごく…ツェッペリン…です。
でも、そこにには愛があるので問題なし。
バリバリのハードロックナンバー。ドラムがいかしてる。
PVではドクターに笑わせてもらいました。

6.OK! Baby Joe
とても放送では流せそうにない、電波な歌詞。
だけど、超かっこいいロックナンバー。ライブではノリノリになること間違いなし。
ドクターのコーラスが神ががっている。
狂気で猟奇な純愛ソング……でいいのかな。


7.炎のロックマシーン
どう聞いてもサビが「The Kids Are Alright」ですありがとうございます。
素敵なボランに夢中と歌っているが、
どう考えてもボランのいたT.REXよりThe Whoに夢中。
でもやっぱりすかんちは、素敵。

8.涙の転校生
これはドクターの作った歌。
ドクターのポップ感と切なさが詰め込まれた良曲。


9.秘密の24時
メロディから発せられる歌詞は、
なんともいえない覗きの歌。
かわいらしくも不気味な、すかんちワールド。


10.恋のショック療法
とにかくロックが好きだぜ!と伝わってくるごきげんナンバー。
いろんなロックへのオマージュが面白い。
shima-changのコーラス、かわいすぎる。
全ての少年に伝えたい、
「恋のセリフ 復唱して あの娘のダイヤル レッツゴー!」
モテない少年を歌わせたら、ローリーに並ぶものなし。


11.スローソンの小屋
カントリーテイストの楽曲でギターが快感。
歌詞は不気味な猟奇テイスト。
モヤモヤするけど好きな曲。


と全曲やってしまった。
こんなことやって年を越してしまうけど後悔は一切なし。

1stアルバムながら、すかんちというバンドの全て含まれた名盤だと思う。
おもちゃ箱の中から、とび出してくるかのような
バラエティに富んだ、曲は今も色あせない。
ジャケットからはB級感がこれでもかと出ているが、確実に狙って出している。
ど派手なかっこうに隠された、ナイーブな世界観と本物の実力。

posted by kakasi at 23:55| Comment(2) | TrackBack(0) | ALBUM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月10日

We Want SCANCH

すかんちのCD−BOXが届いた!!

高かったけど、大歓喜!!さすがCD10枚組!


すかんちのボーカルのRollyの現バンド「THE 卍」は

和風のロックでとてもかっこよいのだけど、

すかんちのポップでキュートでマニアックな

往年のロックへのリスペクトに溢れた世界観はたまらない。


すかんち初体験は子供の頃、天才テレビ君の楽曲だった

「YOU YOU YOU」「タイムンマシーンでいこう」

ダウンタウンのごっつええ感じの「恋のマジックポーション」

ということも今は昔。

でも、今も聞けばこんなにもドキドキさせてくれる。

今でも貴方達に夢中です。


初めて聞いた曲の中では奥田民生のカバーの「人の息子」

2006年の新曲でいいのかな?「伝説のスカンチロールショウ」

どえらいインパクトがでかかった。

まだ聞いてない曲があるけど、それはこれからゆっくりと。



最近はインフルエンザかかったり、

会社の昇進テストの出来が最悪だったり、

最愛のホワイトストライプスが解散したり、

地震が来たりと、いいことなんて全然なかったけど、これでまだ行ける!

聞き終わったら、次は吉井和哉の新譜を買おう。

なんか、まだまだ楽しみは続きそう。


最後に被災した皆さまと、Shimachangに祈りを。




posted by kakasi at 12:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月02日

やる夫にハマる

昨日、今日と振り替えの休日で超ゆったり。
年休?そんなの存在してるの?
もうちょっと、まとまった休みがあれば旅行に行きたいけれど、
とりあえずは、ダラダラしてます。
夏に京都へ行ったのは、よい思い出。一人でだけど。


ちょっと前にやる夫スレというものについて言及したけど、
やっぱりもうちょっと、しっかり書いておきたいと思う。

最近自分は、やる夫スレというものにハマっている。
やる夫スレとは何なのかというと、
一瞬の風になれの感想で書いたのでそちらを⇒その時の記事

やる夫という人物を主人公にした(中には違う人物が主人公の場合も)
様々な創作、あるいはフィクション、もしくは二次創作の作品になっている。
2ちゃんねるに投稿されているので、
以前有名になった『電車男』をAAで表現したような感じのものといってもいいと思う。
文章+絵なので、漫画的な表現ができるのが魅力で、
絵が書けない人でも既存のAAを使い表現ができるということは、
実はすごいことだとだろう。


2ちゃんねるというと、正直よくとっつきにくいと感じるかもしれないが、
2ちゃんねるに投稿された、やる夫のスレの内容をまとめたブログが様々にあるので
そちらを見た方がいいと思う。

僕は使っているのはやる夫のスレをまとめたブログをさらにまとめている
やる夫.jp(リンクで飛べます)
というところ。いろんなジャンルにわけられて作品に飛べるし、
ほぼ毎日新作をまとめているのがうれしい。


さて、やる夫スレといっても内容は本当に様々だ。
大きくわけると、「やる夫で学ぶ〇〇」「やる夫が〇〇するようです。」の2種類。

「やる夫で学ぶ〇〇」はやる夫がふとしたきっかけで、
時事問題だったり、仕事だったり、歴史、文化・風俗など
様々なことを学んだり挑戦したりする内容。

「やる夫が〇〇するようです。」は文字通り。
〇〇を目指すようですだったり、〇〇になるようですだったり、
細分化されているけど、創作のストーリーの形が多い。

「やる夫で学ぶ〇〇」「やる夫が〇〇するようです。」の合わせた形も多い。


やる夫スレはすごい面白いのだけど、欠点も多い。
まずはAAが少ないこと。
漫画と違って、絵のパターンが固定化されがち。
逆にパターン化されることで、鉄板のネタともなるけれど、
これはやる夫スレの常連じゃないとわからない。

他にも、AAとなる人物の特徴であったり、言動など
読解力が求められるケースが多い。
読解力と言っても、通常に意味で使われる読解力ではなく、
ネタの意味がわかるかどうかということ。
とはいっても、そのことが直接ストーリーに響くケースはまれで、
小ネタ的な意味合いが強いので、わからなくても支障はない。
でも、わかればより面白い。
内輪話みたいなものかな。2ちゃんねるだけあって、
2ちゃんねる特有の言葉も多い。
僕も初めて読んだ時は意味不明なところがあったが、
多くの作品を読むことで、わかるケースが多かった。


色々書いたが、欠点など気にならないほど面白い作品がある。
丁寧に作られているものもある。
今後は、そういった作品の感想も書いていきたい。
posted by kakasi at 13:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月01日

『銃口』 三浦綾子

銃口 上 (角川文庫)  銃口 下 (角川文庫)

自分に正直に生きたい。
欲とかそういうことじゃなくて、正しいと思うことを貫けるということを。
多くの人がきっと自分の考えに忠実に生きてはいないと思う。
社会人になって、組織っていうものの一員になってみると強く思う。

昔「言いたいことも言えないこんな世のはPOISON」という歌があった。
平和な今の世の中でさえ、こんな風に歌われている、
この『銃口』は、そんな今よりもさらに厳しい時代だった
いわゆる戦前〜敗戦までを主に描いた、教師竜太の生涯の物語。


戦争ものは、やっぱり重たい。
戦争を知らない僕にも当時の匂いを感じさせる重圧なストーリー。
常に不安の足跡が聞こえてきて、安らぎも転落の前触れかのよう。
最後まで息も入れられないようだった。
ただ、この『銃口』は戦争はテーマであるけれど、
人間というものが、もっと大きなテーマになっていると感じた。

主人公の竜太は、その純粋な心から多くの人々を尊敬して生きている。
その人たちのように自分も生きたい。自分もそうありたい。
竜太の憧れた人たちは、どの人も心の広く、あたたかい優しい人々ばかりだった。
特に僕が心に残る竜太のその人たちを思う台詞としては、
要するに木下先生は、正しいと思うことを、
只一人ででも、やり遂げる勇気のある人間だということなのだ

自分にとって最も大事なこの自分を、自分が投げ出したら、
いったい誰が拾ってくれるんだ。
自分を人間らしくあらしめるのは、この自分しかないんだよ
などがある。

最も憧れていた坂部先生と同じ教師になって、理想に近づこうとするが、
生活を脅かす治安維持法による弾圧、そして赤紙による徴兵。
少年時代から青年になり教師に、そして兵士になった竜太の生涯は、
まさに激動の時代に生きた物語だった。


平和な時代があっという間に崩れ去り、
おとずれる戦時中の描写は胸が締め付けられるよう。
だからか、その中で人の優しい部分の描写があると
他人のしかも創作なのに、涙が出そうに嬉しくなる。
そしてやっぱり恋の要素も強くて、恋が愛に変わる辺りからは、
愛というのが、とても力強く感じられた。


最近、韓国と朝鮮の問題などで戦争という言葉が、いっそう近く感じる。
これは漫画の受け入りだけど(南国少年パプワ君より)
「変だな仲良くできないなんて、ケンカするよりよっぽど簡単な事じゃないか」
という言葉が響く。
それぞれ主義主張が違う、教育が違う、文化が違う……
平和ボケした発言だけど、そんなことで一般の人が傷つくことが正しいのだろうか。

この『銃口』は大学生の時、中国語の授業でドラマを見せてもらい知った。
当時、中国人の反日感情問題が話題に上がっていて、
中国語をとっている他の生徒でさえ、中国人は嫌いだ、怖いと言っていた。
今もその情勢はあまり変わっていない。
結局、同じことを繰り返すだけの気もするが、
そんな時だからこそ、誰も差別せず、仲良くなれないものかと思う。
世界中は無理かもしれないけど、近しい人の間だけでも。


そういえば、小学生の頃、戦争のことを知る勉強があった。
社会だったか、道徳の授業だったかさだかではないけど、
家のすぐ近くにある防空壕を調べたり、曾祖母に戦争の話を聞いたりした。
今の小学生たちも、同じようなことをしたりしてるのだろうか。
もはや戦後ではないけど、忘れてはいけないことだと思う。


物語の最後に「廻り道」というエピソードがある。
結局のところ、家に帰りたかった、教師に帰りたかったのだと思った。
そして戻ってこれたのだと思うと、万感の思いがこみ上げた。
posted by kakasi at 04:26| Comment(1) | TrackBack(0) | 読書 作家別 「ま行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月29日

『428〜封鎖された渋谷で〜』 北島行徳

428~封鎖された渋谷で~1 (講談社BOX) [単行本] / 北島 行徳 (著); イシイ ジロウ (監修); N村 (イラスト); チュンソフト (原著); 講談社 (刊)   428~封鎖された渋谷で~2 (講談社BOX) [単行本] / 北島 行徳 (著); イシイ ジロウ (監修); N村 (イラスト); チュンソフト (原著); 講談社 (刊)

428~封鎖された渋谷で~3 (講談社BOX) [単行本] / 北島 行徳, チュンソフト (著); N村 (イラスト); 講談社 (刊)   428~封鎖された渋谷で~4 (講談社BOX) [単行本] / チュンソフト, 北島 行徳 (著); N村 (イラスト); 講談社 (刊)

今年になって、ゲーム愛が再熱いたしましてすっかりゲーマーに。

・真・女神転生ストレンジ・ジャーニー(2周しました)
・高機動幻想ガンパレード・マーチ
・実況パワフルプロ野球2010
・ウイニングポスト7 マキシマム2008

以下のラインナップを今年はプレイ。
そして現在、職場の先輩に勧められて
最新作のポケットモンスターのブラックをプレイ中。
いや〜、小学生の時以来のポケモンなので懐かしい。


そんな僕の愛するゲームの中でも特別こよなく愛するものに
「街〜運命の交差点〜」というゲームがあり、
その続編というか、同じ世界観を持つゲームが
「428〜封鎖された渋谷で〜」
2008年に発売された。この本は、そのノベライズ版。

実際のゲームの方も発売された月に、ゲーム機を持ってないのに買い、
そして弟に頼み込んでWIIを借りてやり込んだのをよく覚えている。
「街」が複数の主人公たちによる、エンターテイメントな群像劇で、
それぞれの物語が独立しながらも、ところどころリンクしているとすると、
「428」は複数の主人公たちによる、サスペンスな群像劇で、
それぞれの物語があるが、ゴールは同じ所を目指しているという感がある。


本はゲームのサブイベントなど横道が排除されて、
エンディングに向かって一本道のシリアスな内容になっている。
ゲームよりも主人公が一人増えていて、新たな視点も楽しめるが
あくまでファンサービス程度かなと思う。

スリリングなクライムサスペンスがメインな話になるので、
横道にゲームと違いずれないぶん、ノンストップで物語を楽しめるのが本の醍醐味。

一人では解決できないが、多くの人々が協力とまでいかなくても、
それぞれが、それぞれの事件を解決するため奮闘することで、
大きな全体像が見え始め、大きな事件を解決する力となる。
そんな内容となっている。


・正義感の強い新米刑事
・渋谷を愛し、ゴミ拾いに精を出す元チーマー
・熱血フリーライター
・ウイルス研究所長
・ネコの着ぐるみを着た謎の人物
・ある劇団員(オマケシナリオ)


これらの人物の視点で描かれる渋谷の4月28日の出来事は、
たった一日の出来事とくくるれない。
よくミュージシャンが一日で曲をつくったが、
これまでの人生がないと出来なかったので、
この曲はこれまでの人生が作曲日数だということを聞く。
この物語も、たった一日だけど、
多くの人々の人生が詰まっている。


過去感想記事関連リンク
・「街〜運命の交差点」
posted by kakasi at 08:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 作家別 「か行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月27日

『一瞬の風になれ』佐藤多佳子

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ- (講談社文庫)一瞬の風になれ 第三部 -ドン- (講談社文庫)

ここ半年、ネットでやる夫スレというAA(アスキーアート)を使った
紙芝居のような、漫画のような、小説のようなものを読んでいる。

素人さんが書いているものがほとんどなので、あまり面白くないものもあれば、
すごい面白いものがあって、その中で陸上を題材にした2作。

・やる夫が陸上部に入るようです/やる夫が陸上部に入るようです
・やる夫たちが10人で箱根駅伝を目指すようです (原作、風が強く吹いている)

がすごく面白くて、そういえばこの『一瞬の風になれ』も面白かったなぁと、
思い出して、自分はこの本を読んでどう思ったかとブログの過去記事を見直すと、
何一つ書いてなかったので、うろ覚えながら今更感想を。
去年の夏頃、読んだはずなのになぁ。

ちなみに、AAはこんなのです。絵はやる夫で
内容は、一瞬の風になれの感想を書いてなかった自分の心境。



         ____
       /      \
      /  ─    ─\   あれ、一瞬の風になれの
    /    (●)  (●) \   記事がないお?
    |       (__人__)    | ________
     \      ` ⌒´   ,/ .| |          |
    ノ           \ | |          |
  /´                 | |          |
 |    l                | |          |
 ヽ    -一ー_~、⌒)^),-、   | |_________|
  ヽ ____,ノγ⌒ヽ)ニニ- ̄   | |  |       ____


       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  / o゚((●)) ((●))゚o \    1年も前に読んだ本の
  |     (__人__)    |    物語なんて覚えてないお
  \     ` ⌒´     /



       ____
     /      \
   /  _ノ  ヽ、_  \
  /  o゚⌒   ⌒゚o  \ てきとうに書こうにも、
  |     (__人__)    |       ファンに叩かれるお
  \     ` ⌒´     /



       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \ まあ細けーとこは触れず、気にせず、
  |     |r┬-|     |         大雑把に書いてやるお!
  \      `ー'´     /



AAなんて初めて貼ったので、勝手がわからず時間がかかった……

小説は、高校の陸上部での青春物語。
とにかく、走りだしたくなる。

もう、全力疾走なんて長いことしてないのが、悔しくなる。
昔はとにかく走っていた。
特に何かあるわけでもないのに走っていた。
本を読み終えてからその時みたいに、
走ったから、何かが変わるわけでもないけど、
むしょうに走りたくなった。 
     

読了後はさわやかで、すっきりするのに、
読んでいる時は、熱いものがこみあげるスポコン要素も強くて、
すごく上手く作りあげられていて、とにかく読んでいて楽しかった。

陸上は個人のスポーツという印象が強かったけど、
4継という存在が、チーム、仲間というものをすごく象徴していて、
限られた時間の中で、精一杯努力するという当たり前のことを、
これ以上ないくらい、魅力的に書かれていた。


それと単行本と文庫も全3巻の構成で、サブタイトルがとても印象的。

1巻―イチニツイテー
2巻―ヨウイー
3巻―ドンー

ほら、また走りたくなる。
posted by kakasi at 21:10| Comment(3) | TrackBack(3) | 読書 作家別 「さ行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月25日

『百鼠』 吉田篤弘

百鼠 (ちくま文庫)  百鼠

相変わらず、生活感があるのに幻想的な物語を書いている。

吉田篤弘=クラフトエヴィング商會。

おかしな話ばかり作っているのに、読む側の期待を裏切らない、
温かみのある話を提供してくれる。


この本は3つの短編の形式をとっているけど、
変わっているところは、3つとも長編の構想の序章にあたる部分だけを抜き出している。
後書きによると、いつか続きを書きたいと言っているが、
正直、書かないんじゃないかなと思う。
まだ、始まったばかりの物語だけど、ささやかに締めくくられている。
完結とは言えないけど、終わり方はとてもキレイ。


・一角獣
一本の角が生えた、というより、
十センチに満たない突起物がついた自転車を拾ったモルト氏の物語。

過去の回想を交えながら、モルト氏の現状というか認識が、
少しずつ変わっていく様子が、寂しげでもあり、穏やかでもある。
ごくごく普通の物語だけど、バッジ屋とか名刺屋とか
変な職業がアクセントになっていて、少し変な感じ。

読み終えると、自転車に久しぶりに乗った時の爽快感も得られて心地よかった。


・百鼠
3つの物語の中で、もっともおかしな話で、よくわからない。
でも、そのよくわからないところが、この作者の好きな所なので
もっとも、「らしい」作品かなと思う。

主人公は、地上の作家が三人称で小説を書く時に、
第三の声となってサポートをするのが職業という「朗読鼠」
作家に三人称の小説での、いわゆる神の目となり言葉を放すのが仕事らしい。

ほら、もうよくわからない。
しかも一人称の小説を読んだり書いたりすることは罪にあたる世界だという。

そんな世界で、規則正しく生活をする朗読鼠が、一人称に興味を持ちだし、
ある出来事をきっかけに地上へと行くことになる、といったところが筋書きになっている。

まさに序章といった物語で、よくわからないけど実に面白い試みの物語だと思う。


・到来
一番現実味があって、もっとも普通の物語だと思う。
普通すぎて、コメントしにくい。

娘の視点と母の視点が、微妙にずれていて、
娘のジレンマが感じられるけど、悪意までは感じられなくて、
ほがらかなラストを迎えられそうだなとは感じた。

「私」と「母」と、小説家である母の書く私をモデルとした「彼女」
視点の違いが、鍵となる話になるだろうなと思う。
もっと言うと、「私」と「彼女」の関連性が。

2010年11月24日

『ヴィーナスの命題』 真木武志

ヴィーナスの命題 (角川文庫)  ヴィーナスの命題

大きな物語が欲しいのよ

何とも心踊らされる言葉なんだろう。
僕が小説というか、創作の物語に惹かれているのは、大きな物語が欲しいからだ。
結局のところ、現実は小さな物語の固まりでしかないので、
創作の物語に自分を投影して、夢を見ている。
でも、今のご時世に大きな物語なんて、ましてや日本では難しい。
たとえ、物語の中だって。

ヴィーナスの命題の文中のこの言葉に惹かれるのは、
壮大な物語みたいな響きに間違ってとってしまうからなのか。
ミスリードとすら呼べないほどの、酷い勘違いだけど、
言葉の響きって重要だと感じた。


ある高校の自殺事件がきっかけとなり、次々と起こる事件に翻弄され、
真相を追っていく少年少女達……というのが物語だ。
なんとも典型的なミステリー小説だけど、
漫画のキャラクターのようにキャラ付けされた人物が、
上手くマッチしていて青春小説の味付けがされている。


はっきり言ってしまうと、目まぐるしく変わる視点の変化が
どうにも読みにくくて、読み進めるというより、読み解いていくという感覚だった。
ある意味、それはミステリーの醍醐味なんだけど、
1回よむだけでは、わからない。
2回読んでも、真相はよくわからない。
恐らく、こういうことだったんじゃないかという曖昧なイメージしか得られないので、
カタルシスには欠けるけど、ささやかで綺麗な物語だった。
大きな物語になりえた物語は、小さな物語で締めくくられていた。
これは悪いことなんかじゃない。

posted by kakasi at 04:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 作家別 「ま行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月23日

『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す』 夢枕獏

沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ1〉 (徳間文庫) [文庫] / 夢枕 獏 (著); 徳間書店 (刊)  沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ2〉 (徳間文庫) [文庫] / 夢枕 獏 (著); 徳間書店 (刊)

沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ3〉 (徳間文庫) [文庫] / 夢枕 獏 (著); 徳間書店 (刊)  沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ4〉 (徳間文庫) [文庫] / 夢枕 獏 (著); 徳間書店 (刊)


更新していない間読んでいた本のことを、しばらく書いていきたい。
まずは、怪しげなタイトルの歴史伝奇小説から。


弘法大師の名でも有名な空海の若き日の冒険を描いた、フィクション。
作者の古の時代への誇大とも思える想像に文章が負けていない改作だと思う。
それを支えているのは、やっぱり実在した空海の数々の逸話だと思うので、
作者もさることながら、空海という人物は偉大な人だ。


衰退をたどり始めた唐の国に、遣唐使として派遣された、
まだ留学僧だった空海と、日本でのいわゆるエリートの橘 逸勢の2人をメインに
文化、宗教、友情、愛そして中国独特の怪奇幻想を交えながら進む物語は、
エンターテイメント性にあふれている。
史実も交えながら、こうだったらさぞ面白かろうという作者の思いが伝わってくる。

唐の国に渡った2人が、巻き込まれる怪しげな事件。
空海が密を得ようとする過程、現地の様々な人物との出会い。
そして化け物。
「唐の国にて鬼と宴す」というタイトルは誇張でなく、
まさにその通り。

白居易や楊貴妃といった有名な名前も大きなキーパーソンに。
この辺りの名前が出だしてからは、スケール倍増。
わくわくが止まらない。

虚しく往きて実ちて帰る

この言葉は空海が、恵果和尚に贈った言葉だけど、
橘 逸勢が思っている言葉だとも思う。空海に対して。

中国の歴史はほとんど知らない自分にもわかりやすく、
そして何より面白く読めた。

歴史は語らない。
だけど、想像はできる。
人の想像力は、すごいなと感じられた。

『夏への扉 新訳版』ロバート・A・ハインライン

夏への扉[新訳版] 夏への扉[新訳版]


いつの間にか、熱っついけど、大好きな夏が終わって冬になるようです。

それでも、大好きな夏への扉を探しています。

更新しない間に25歳になりますたkakasiです。


昨年買ったはいいけど、なかなか読む気が起らず今年ようやく読めたのが、

SFの巨匠、ロバート・A・ハインラインの『夏への扉』新訳版。

なんだかんだ半年に一回は、旧約版は読んでいた。

僕にとってこの夏への扉は、いつだって爽やかな気分にさせてくれる、

大事な大事な本で、オールタイムベストな物語なので。


だからか、新訳で違和感があると嫌だなぁと思っていて読まずに本棚に埋もれていた。

でも、今回読んでそんなことは杞憂でしかなくて、

名作はやっぱり名作で、むしろ新訳になって読みやすく、

より多くの人に勧められるのではないかと思う。

それにしても、旧約とか新訳とか言うと、なんか聖書みたい。

読んだことないけど……


夏への扉は、ある意味平凡な物語でもあると思う。

本が出た当時は、斬新な設定だと思うけど、

現代では、目新しくないSF設定があるだけでしかなく、

ご都合主義なハッピーエンドな物語。

とてもチープで説得力がない。


でも、それを上回るものがある。

それは、物語でネコのピートが、

夏に続く扉を探し続けるかのような「希望」というものじゃないかと思う。

希望があるエンターテイメント作品は、やっぱりハッピーエンドでないと嘘だろう。


夏に続く扉はあるのだ。信じるのだ。見つけ歩くのだ。

そうハインラインが言っているような気がした。


関連作品感想リンク
『夏への扉』旧約版
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2010年03月04日

『子どもたちは夜と遊ぶ』 辻村深月

子どもたちは夜と遊ぶ 上 (1) (講談社文庫 つ 28-3)子どもたちは夜と遊ぶ 下 (3) (講談社文庫 つ 28-4)

いわゆる殺人ゲームの物語。
謎の人物「i」と「i」を追い求める「θ」の(θはすぐ誰か判明しますが)
のとても不幸な殺人ゲームの物語。

と進んでいくスリリングな物語のはずだけど、
終盤の大きな衝撃的事実に、はっきり言って意気消沈。
こんなことは、リアルさに欠けすぎている。
「i」に関してもたぶん大部分の人がなんとなく想像できると思う。
これはミステリーとやってしまうのはお粗末すぎるので、
個人的に恋愛小説だと今読み終えて思う。
とてもかみ合わない悲運な恋愛のお話。

ミステリーとしては最後の最後で思えなくなってしまうのだけど、
そういうことを抜きにすれば、とても魅力的な物語になっている。
殺人ゲームに関しては、あまりに救いがなさすぎて残酷でも、
ラストには、か細い希望が残っていて、
人の思いっていうのは、とても強いものだと感じられた。
でも、やっぱり儚い。
本当は、とても強く惹かれあっていても、
あまりにもすれ違いすぎてしまっている。
この恋は実らないだろう。
これが実ることは素敵なことかもしれないけど、
とても悲しいことなんだろうと思う。




posted by kakasi at 02:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 作家別 「た行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月26日

『冷たい校舎の時は止まる』 辻村深月

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)

圧倒的なボリューム感のある学園ミステリーだった。
少年少女8人のグループが物語のメイン。
というより、時の止まってしまった校舎内で、
8人のみが登場人物として進む、8人の話。

なぜ時が止まってしまったのか。
なぜ校舎内には8人しかいないのか。
なぜ校舎から抜け出すことができないのか。
なぜ8人は2ヵ月前に自殺した友達を覚えていないのか。
時計の針は、友達が自殺した時間で止まったまま動いていない。
8人は、この時が止まった校舎を抜け出す方法を探す。

こういった特殊な閉じられた空間の中でそれぞれが困惑しながらも、
校舎から脱出する方法を考えるが、
ミステリーの王道なことに、1人、また1人と人物が消えていく。
こういうの大好き。

8人の人物が、それぞれ主役かのように書かれていくので、
本当に文章量が多い。読めども進まず。
だけど、少しずつゆっくり物語は進んでいくのは、
物語の雰囲気に合っている気がする。ちょっとホラーな雰囲気に。

主人公の名前が作者と一緒なことに感情移入がしにくかったが、
ラストまでの展開は見事。長かったけど、読み応えがあった。
登場人物の関係がぴったりはまっていくラストシーンまでの流れは、
鳥肌が立ちそうに良かった。
8人のうちの菅原が良い役だった。
でも、主人公の辻村深月はあんまり好きになれない。

なんとも複雑な感想になってしまう物語で、好きだけど、苦手。
ジュブナイルな物語の青臭さと幼稚さが、
切なくも懐かしく、嫌悪感も抱かせるような、
生々しい物語だったと思うのは、僕が男だからだろうか。
posted by kakasi at 01:15| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書 作家別 「た行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月25日

「少年メリケンサック」

少年メリケンサック スタンダード・エディション[DVD]

本だけは、読んだもの全てブログに載せようとしてるけど、
映画は最近見たものでも載せてないことが多くなってしまう。
でも、なぜか今回は載せてみたい気分に。

それは、この映画がすごい面白かったからだっ!
というわけでは失礼ながらないのだけど、
ただキレイにまとめられたような良い映画じゃなくて、
無茶苦茶で、わからないことばかりで、意味不明だけど、
インパクトがある映画だった。
そう思うのは僕が、たぶんパンクとかロックとか好きな人だからだと思う。
そして、この映画は一見すごい大衆向けで、
内容もコメディありのシリアスありのエンターテイメントだけど、
パンクがロックが好きな人と、多くのバンドに捧げられたかのような
映画でもあるから。

この映画を見る数時間前に、以前も見たけれど
「アイデン&ティティ」という映画を見た。
映画の作り方は違うけど、この少年メリケンサックも
音楽とバンドというものをすごいリスペクトしている。
逆にふざけてるんじゃないかと思うかもしれないけれど、
ロックは真面目にふざけるものだと思う。
僕の主観だけど。じゃなければ、みんないかれてる。
中には本当にいかれてる方もいらっしゃるだろうけど。
劇中で、パンクとは何かを数人にインタビューするシーンがあった。
それはみんなそれぞれ違う考えを持っている。
そんなように、これはあくまで僕の主観。

アイデン&ティティはあくまで一貫とした物語だった。
少年メリケンサックも、落ちぶれた中年パンクロッカーの再起
という点では一貫してたけど、色んな要素がありすぎて
正直よくわからなかった。要素の半分はコメディーでもあるし。

ぐちゃぐちゃしてたけど、目を見張るものもいっぱいだった。
主演の宮崎あおいの演技はすごい魅力的で、
こういうのも出来るんだと驚き、演技が上手いってわかる。
佐藤浩市もさすがで安心して見られます。
少年メリケンサックというバンドの前身がアイドルだとか、
それってパンクとハードロックの違いがあるけど、
レイジー・ラウドネスじゃんとか。
それと、銀杏BOYSの峯田さんが出ていた。

とまあ、個人的に興味がある部分は一杯。
でも、重要なのはパンクバンドの映画っていうこと。
つまり演奏のシーン。
でも、僕もパンクはよくわからない。
ピストルズ・クラッシュ・ラモーンズ、リバティーンズ。
明らかにパンクだ!というものはこれらくらいしか聞いてない。
よくパンクで重要なのは初期衝動と聞くが、
これらのバンドから、それはよく伝わる。
でも、少年メリケンサックは中年バンド。
初期衝動のかけらも感じられられないし、演奏も下手くそ。

じゃあ、年よりはパンクができないのか。
一生パンクは貫けないのか。
この辺りも実はテーマの一つだと思う。
そして僕が感じたのは、出来る出来ないじゃなくて、
やるのかやらないのか。
やりたいのかどうか。ということを問いかけてるんじゃないのかなと思った。

関連作品リンク
「アイデン&ティティ」


2010年02月13日

『凍りのくじら』 辻村深月

凍りのくじら (講談社文庫) 凍りのくじら

ちなみに今日行った本屋ではこの本の作者の、
辻村深月フェアがやっていた。郷土作家らしい。
僕の地元では、漫画化の小山ゆうコーナーが、ず〜とある。
大河の影響で小山ゆうの『お〜い竜馬』が拡販されていた。
考えてみると坂本龍馬って少し不思議な人物だ。
幕末の時代での世界を見る視野と薩長同盟を成立させるバイタリティ。
剣の達人なのに銃を好む。効率を求める手腕。
と、話がずれてしまった。
今日僕が買った雑誌の中のドラえもん映画主題歌大全集の記事で
この作者の文が載っていた。
タイトルから連想できないけど、
この『凍りのくじら』はドラえもんの話であったりもする。

独特の主人公の心理描写が際立つ、女の子の小説というのがまずの感想。
八方美人でも実は孤独な女の子の物語。
だけど、みんなの前では普通というか、上手く溶け込んでいても、
自分の部屋に一人戻ると、暗くなってしまうなど、
表と裏の心があるのなんて皆そうだと思う。特に若い頃なんて。
そんな裏の心が、吐け出されている物語だから、
少し重くて、少し痛い。
だけど、少し共感できたりする。
解説では、そんな主人公に感情移入ができないと書かれているけど、
そんなことないと思うのは、僕がこの主人公よりだからだろうか。

主人公に感情移入できても、できなくても、
この物語に、取り込まれてしまうのだとしたら、
きっとそれはドラえもんのせいなんだと思う。
小さい頃は、お兄ちゃんのような、お母さんのうような、友達のような、
みんなのドラえもん。
そんなドラえもんが物語と読者を繋げている、少し不思議なSF。
それがこの『凍りのくじら』なんだと思う。

この本は半年くらい前に読んで、今は実家に置いてあるのだけど、
最近実家に帰ったとき、母がこの本面白かったよと言った。
どう考えても、この本は若い人向けの話なんだけど、
もう50近い母がこう言ったのは、ドラえもんが繋いでいるからだと思う。

少し不思議なロボットドラえもんの、
少し不思議な秘密道具を引き合いにして展開される物語。
少し不思議で、少し切なく、少し感動。
そして、とても面白かった。
posted by kakasi at 00:22| Comment(2) | TrackBack(1) | 読書 作家別 「た行」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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